東京で大学入学に合わせて一人暮らしを始める場合、部屋を契約するための初期費用だけでどのくらいかかるか。「思っていたより高かった」という声をよく聞くのは、家賃だけで考えていて、初期費用の全体像を把握していないことが多いから。

ここでは東京のワンルーム〜1Kを借りる場合の初期費用の相場を整理します。

初期費用の内訳と相場

東京でワンルーム・家賃6万円の部屋を借りる場合の初期費用の相場:

費目相場内容
敷金6万〜12万円(1〜2ヶ月)退去時に返ってくる保証金
礼金0〜6万円(0〜1ヶ月)慣行。最近は0の物件も多い
仲介手数料3.3万〜6.6万円(0.55〜1.1ヶ月)不動産会社に払う手数料
前家賃6万円(1ヶ月)入居月分を先払い
日割り家賃0〜6万円月中入居の場合に発生
火災保険料1.5万〜2万円(2年分)加入義務あり
鍵交換費1.5万〜2万円前入居者からの交換
保証会社料3万〜6万円連帯保証人なしの場合
合計25万〜46万円

家賃6万円の部屋でも、25万〜46万円の幅がある。礼金の有無と仲介手数料の額が、この差を生んでいる。

エリア別の家賃相場と初期費用の目安

大学の立地によって相場が変わる。主な大学周辺エリアのワンルーム家賃と、それに対応する初期費用の目安:

エリアワンルーム家賃相場初期費用の目安
御茶ノ水・神保町(明治大)7万〜11万円30万〜55万円
高田馬場(早稲田大)5.5万〜8.5万円24万〜43万円
多摩センター(中央大)4.5万〜7万円20万〜35万円

都心に近いほど家賃が高く、初期費用も高くなる。多摩センターは東京の中でも初期費用を抑えやすいエリアの一つ。

各費目の特徴と節約できるか

敷金は退去時に返ってくる(原状回復費用を差し引いた残り)。節約にはならないが、礼金ゼロの物件なら敷金1ヶ月分だけで契約できるケースがある。

礼金はそのまま払い戻しがない費用で、ここを削るのが最も効果が大きい。礼金ゼロの物件を選ぶだけで家賃1ヶ月分の節約になる。東京では礼金ゼロ物件が増えており、こだわって探せば見つかる。

仲介手数料は本来借主・貸主で折半(0.55ヶ月分ずつ)が原則だが、慣行として借主が1ヶ月分払うケースが多い。仲介手数料を抑えた窓口を使うと0〜0.5ヶ月分になることがある。

火災保険は不動産会社指定の保険に入らなくても、自分で選んだ保険に切り替えられる場合がある。年間3,000円台〜5,000円台でも補償内容が同等のものがある。

保証会社は選べない場合が多いが、料金に幅がある。複数の物件で見積もりを比べると差が出ることがある。

初期費用として準備すべき金額

「家賃の何ヶ月分を用意すればいいか」という問いに答えるなら、東京の場合:

  • 安く収まるケース(礼金なし・仲介手数料格安): 家賃の4〜5ヶ月分
  • 標準的なケース: 家賃の5〜6ヶ月分
  • 礼金あり・都心立地: 家賃の6〜8ヶ月分

家賃6万円なら「30万〜36万円」が現実的な準備額。これに家電・家具代(10万〜25万円)と引越し代(3万〜10万円)を加えると、総額50万〜70万円になる。

費用が高くなりやすい時期

3月〜4月の引越しシーズンは物件の争奪戦になるため、選択肢が少なくなりやすい。礼金・仲介手数料の値引き交渉もしにくくなる時期。

費用を重視するなら、2月中に契約まで進めるのが理想。この時期はまだ競争が緩く、条件交渉の余地が残っている。

まとめ

東京で大学入学に合わせて一人暮らしを始める場合の初期費用(部屋の契約費用のみ)は、家賃6万円の物件で25万〜46万円が相場。

礼金ゼロの物件を選ぶことと、仲介手数料を抑えた窓口を使うことが、費用を下げるための最も効果的な方法。この2点だけで5万〜12万円変わることがある。


参照元・注記

  • 敷金・礼金・仲介手数料等の相場: 宅地建物取引業法に定める費用項目、国土交通省「民間賃貸住宅に関する市場環境実態調査」(2024年)をもとに編集部が整理
  • エリア別家賃相場: 各エリアYAMLデータ(2026年3月調査。SUUMO・HOME’S掲載物件の中央値を編集部が集計)
  • 「家賃の何ヶ月分」の試算: 上記費目ごとの相場をもとに編集部が算出した目安値
  • 掲載数値は参考値です。実際の費用は物件・時期・契約条件によって異なります